小生への激勵3

  • 鐵道會社に



お勤めの方から、右のやうなものを頂戴した。之は古い話であるが、今年の2月3日朝の某局テレビ番組に弊サイトが紹介された際の畫面ださうである。

さう云へば番組制作會社からそんな依頼があつた事を思ひ出した。ビデオタイマーの關係で録畫してあつたので3万アクセスの記念にと、畫像にしてお送り戴いた。

ご親切痛み入ります。小生はこの番組を見てゐなかつたので大變に驚きました。
喩へ僅かな時間とは云へ、弊サイトが公共の電波に乘つてしまつた。この貴重な畫像をお送り戴いたご篤志に厚く御禮申し上げます。有難う御座ゐました。

  • 札幌在住


の方から、本ペーヂの蕎麦屋種別の呼稱についてご質問を頂戴した。暫くネツトに接續する事が不可能であつたので囘答が遲れたが、本ペーヂ内の驛の蕎麦屋の分類節をご覽になればお判りになると思ふ。
要するに、小生が驛蕎麦屋の營業立地條件に着目して行つた、私説的種別分類である。だから公の場所で物知り顔にこの分類を使用すると恥をかくことになるので注意されたい。念の爲簡單にまとめておかう。

  • 第一種驛蕎麦  プラツトホーム又はその同一平面上にある蕎麦屋
  • 第二種驛蕎麦  上以外で、改札内にある蕎麦屋
  • 第三種驛蕎麦  改札外にある、驛構内の蕎麦屋
このうち小生が喰ひたいのは第一種の蕎麦である。もうひとつ、賞味するにあたつて喰ふ品書きに基準はあるのかというお問合はせも頂戴した。賞味基準を嚴格に云へば、つゆの味を變へるやうなものが載つた蕎麦は賞味すべきでないだらう。
從つて、全驛「かけ蕎麦」で甲乙を爭ふのが正當と云ふ見方も出來る。しかし驛蕎麦を喰ひに遠くまで行つて、かけ蕎麦を掻き込んで歸つて來るのは馬鹿げてゐるから、小生は喰ひたい品書きを選んで勝手にエヴアリユヱートしてゐる。
但し、つゆの風味を決定的に隱すカレー蕎麦は喰はない事にしてゐる。玉子かけ蕎麦もいけないと思ふから餘り喰はないやうにしてゐる。
ご質問に場を借りて小生の賞味ポリシーを若干ご披露させて戴きました。お便り有難う御座ゐました。


この方は、驛蕎麦のホームペーヂを主催してゐるが、このたび岡山驛を訪れてコンコースの第二種驛蕎麦「吉備」で「ままかり蕎麦」を召し上がつたとの事である。「ままかり」は鰯を酢漬けにしたもので、岡山を中心とする瀬戸内の名物である。
「ままかり壽司」で有名なママカリは、「飯借りる」程美味い事が「ママ借」となり、鰯料理の名に轉化したものである。この古來の意義を蕎麦にも通すのなら、酸つぱい魚を蕎麦に載せて麺のお替りをしたい程美味いのなら、「蕎麦借り」蕎麦にならなければならない。
と云ふのは小生の屁理屈である。お便り有難う御座ゐました。

  • 相模鐵道横濱驛


の饂飩について、全日本驛麺類普及振興推進協議會々員の方より情報を頂戴した。前囘、三食驛蕎麦だけを召し上がられたのを小生が心配したので、それならと驛饂飩に切り替へられたのかと考へた。
しかし、相鐵横濱驛の「星のうどん」は、看板通り饂飩屋であつて蕎麦をやつてゐないさうである。つゆは關西風、麺も關西風で密度の高いものとの事である。おろし生姜を入れて喰ふと、若芽との相性がよろしいとの感想を戴いた。
横濱は饂飩を主麺類とする地域なのであらうか。否、この店の商賣の方針として南大阪饂飩圈の特徴を全面に押し出し、他と差別化を圖つてゐるのだらう。そのやうな事を考へ乍ら、小生は即席饂飩を一杯、喰ひ終はつた。お便り有難う御座ゐました。

  • 弘濟出版社


の月刊誌「旅の手帖」編集部どのから 10/10發賣の11月號に小サイトを掲載したいが如何かと云ふ問合せを戴いた。同社は時刻表の出版社なので諸君もご存知であらう。
新蕎麦の季節を迎へた所爲か、昨年の今時分も新聞と襍誌から掲載依頼が來た事を思ひ出した。この編集者の方は、〆切の都合があるので大至急許諾可否を知らせて欲しい由であつたので、大至急で掲載して呉れと返事したが、そのメツセージを着信したのが既に翌日だつた。果して間に合つたのか知らん。
間に合はなかつたら殘念であつたと思ふ。向後に備へて豫めお斷りするが、小サイトを襍誌や新聞へ掲載したり、他のホームページからリンクを貼るのは全く自由にやつて戴きたい。小生はその事で後から文句を云ふつもりはありません。
公共出版物なら小生も買ひ求めて樂しみたいので、掲載豫定だけ教へて貰へれば幸ひこの上無いと思ひます。兎に角、折角のお便りを有難う御座ゐました。


  • 姫路驛「まねき食品」


中華蕎麦のやうな麺が印象的な姫路驛について情報を戴いた。この方によれば、姫路驛の蕎麦は1番線のものが旅情に富んで總合的に美味いさうである。小生は違ふホームで喰つたのだが、あれで旅情が足りなかつたのだらうか。
15分の乘り繼ぎ時間のうち、蕎麦を注文して喰ひ終わるのに五分。殘りは煙草でも吸ひながらヂーゼル列車の發着を眺める、と云ふのがこの方お勸めの召し上がり方ださうである。
小生は、風景や雰圍氣と一緒に蕎麦を味はふスタヰルには共感を覺へるのである。そしてこの方の姫路驛蕎麦を評して曰く「驛以外で喰つたら美味くない」さうである。以前、別の方より姫路驛の蕎麦が美味くないと云ふお便りを戴いたが、「驛蕎麦は味だけではない」と云ふ説を裏打ちするやうなご意見ではないだらうか。

まねき食品は明治22年に竹田木八が驛賣りを始めた構内營業の老舗である。そして戰後の食糧事情惡化に伴つて、中華麺風の蕎麦が登場し、50年を經て現在に至るのである。小生も次回はさう云つた歴史的背景も踏まえた上で、姫路驛1番線の店舗で蕎麦を喰ひたいと思ふのである。お便り有難う御座ゐました。


  • 全日本驛麺類普及振興推進協議會


の會員と云ふ方から、一日三食を驛蕎麦で濟ませたご報告を戴いた。どのやうな協議をする會かは知らないが、ご苦勞樣である。この方は、朝に港南臺驛、晝は新横濱驛第三種、夜は櫻木町驛第三種驛蕎麦店で、それぞれ天夫羅系の品書きを召し上がついたさうである。
食生活には多樣さが無ければならないと思ふ。小生はこの方が協議會の會員と云ふお立場から少々無理をしておられるのではないだらうかと心配するのである。
秋の入り口とは云ひながらも連日暑い。ハンバーガーや、牛丼、カツカレーを攝るなど、榮養のバランスを考へた組み立てが望ましいのでは無いか。
兎に角健康に氣を付けて殘暑を乘り切つて戴きたいと思ひます。お便り有難う御座ゐました。


  • 那覇空港掻揚げ蕎麦


驛蕎麦には目が無いが、最近は歳の所爲で一杯を喰ひ切れない事も多いと云ふお方から、最近喰ひ切つた例としてこの蕎麦のご推薦を戴いた。歳の所爲とはご謙遜だらうと思ふ。何が目標だか判らないが頑張れとの嬉しい激勵も頂戴した。小生にとつても、何となく始めた立喰ひ蕎麦巡りである。目標なぞ無いが、愉しむ事は大事にしてゐる。
立喰ひ蕎麦は、何處でも同じと云ふ從來の常識も、全國レベルで竝べてみると意外な個性があると云ふ事に氣が着く。また、驛蕎麦は自己の傳統などを吹聽する事は餘り無いが、長年庶民の胃袋を滿たしてきた歴史がある。このやうなバツクステージに光を當てた時、「驛の立喰ひ蕎麦」に小生だけが感ずる意義や風格が産れるのである。この感覺を讀者諸君と少しでも分かつ事が出來れば、愉しみは倍加するだらう。
味はふ事、知る事、考ゑる事を小生自身が愉しんでゐる。お便り有難う御座ゐました。


  • 岡山驛と高松驛


横濱にお住ひの方から、ご自身も岡山で天夫羅蕎麦を召し上がつたとのご報告を戴いた。この方の旅程ではその後宇野線で宇野へ出、國道連絡船上で「スペシヤル饂飩」を胃袋へ收めつつ高松へ渡り、改めて高松驛で「じやこ天蕎麦」を召し上がつた後に寢臺特急で歸濱されたさうである。
文面から推しはかるに、三杯の立喰ひ麺でその日の食事を貫徹されたやうである。かう云ふ食事スタヰルは驛蕎麦道の筋が通つてゐて氣持ちが良いと思ふ。
その昔鐵道連絡線が運航されてゐた頃、小生は船上で名物の饂飩を喰つた覺ゑがある。海峽を拔ける潮風を受けてデツキで喰つた味をありありと思ひ出すのである。お便り有難う御座ゐました。


  • 鹿兒島本線黒崎驛


の推薦を頂戴した。旅行中に召し上がつた處、だしの風味が良くて覺ゑておいでださうである。北九州地方の蕎麦らしく、かしは肉が默つて付いて來るとの事。恐らくこの方も「かしは肉ヱキス」に魅了されたものと思はれる。
處で小生は「かしは蕎麦」を九州と北海道で賞味してゐる。九州の肉は薄いのに對して北海道の肉は笹身に近い風情がある。「かしは」は鷄の肉を細く切つて煮込んだものであるから、九州の方が言葉に忠實な態を保つてゐると云へやう。お便り有難う御座ゐました。


  • 澁谷二葉


驛蕎麦ホームペーヂを主催される方から澁谷驛玉川口の二葉の推薦を頂戴した。
この店は東急電鐵の關係會社が經營しており、小生もその存在は知つてゐた。然し乍、第一種驛蕎麦に該當しないのでこれまで賞味してゐない。このご推薦によれば驛蕎麦の領域を超越した味はひであるさうだから、來るべき三万アクセスの記念にでも喰つて見やうかとも思ひます。お便り有難う御座ゐました。


  • 三周年蕎麦ご馳走樣


と云ふ嬉しいお便りを頂戴した。この方は二年程前から繼續して當サイトを樂しまれてをらるるさうで、小生の駄文に長くお付き合ひ戴き恐縮してゐる。
遂に國際線に乘り出し、何處まで喰ふつもりかとの激勵であるが、驛で日本蕎麦が喰へる外國はさう無いだらう。外國なら空港蕎麦も驛蕎麦と見爲しても良いと思ふが、矢張りさう云ふ例も聞かない。
アンカレヂ空港はかつて立ち喰ひ蕎麦があつたが、今はそこを經由する飛行機が無い。もしあつても蕎麦屋が在ると云ふ保證は無い。行つて無かつたら取り返しがつかない事になるだらう。
從つて、小生は引き續き我が國の本格的驛蕎麦を探求するのである。お便り有難う御座ゐました。


  • 最近更新が滯る


のを小生の財政が惡化した爲かと心配された方からお便りを戴いた。このご心配に關するお答へだが、小生の資金は潤澤である。しかし、全國を大體廻つて見ると次の一手が中々出ないのである。間もなく小サイトも三年目を迎へる。今日まで 35,970圓が蕎麦の代金として投入された。組外の蕎麦や旅行代を入れればもつと出費してゐるが、驛蕎麦を全國規模で俯瞰し、かつ空腹と關心欲を滿たしてゐる事を思へば非常に安いと考へる。
さて、この方は山形の一般蕎麦店で賞味した「肉蕎麦」が驛で喰へるかとのご質問である。この蕎麦は鷄肉を使用した冷しつゆの蕎麦ださうで、つゆには鷄の油が浮き出てゐると云ふ事である。
驛に於ゐる肉類を具にした蕎麦では、豚肉の「肉蕎麦」や鷄肉の「かしは蕎麦」が思ひ當たる。そのうち「かしは蕎麦」は北九州や北海道中央部で提供されてゐるもので、この方のお尋ねに一番近いと思はれる。しかしいずれも温かいつゆであり油を拔いた鷄肉が使用される爲、一致してゐるとは云ひ難い。
何方か他をご存知の方があれば、情報をお寄せ戴きたい。お便り有難う御座ゐました。


  • 春菊天蕎麦


東急東横線の武藏小杉驛で「春菊」の天夫羅の載つた蕎麦を賞味された方からお便りを頂戴した。苦味があつて最近は南武線周邊で人氣との事であるが、小生も二年ほど前に錦絲町驛で賞味してゐる。
現在は「あじさゐ」であるが、その當時は日本食堂の「京葉蕎麦」の新しい品書きとして供されてゐた。天夫羅の中身は春菊だけであり、ほろ苦い大人の味を噛み締めつつ入れ過ぎた揚げ玉を恨んで喰つたのを想ひ出すのである。お便り有難う御座ゐました。


  • 調理技術的觀點による驛蕎麦論


過日お便り戴いた新幹線通勤の方から、調理の技術に關して長文の分析を頂戴した。面白いので紹介しやう。
日本の纖細な食文化は料理人に高度な調製技術を要求する譯であるが、驛の立喰ひでさへそれが當て嵌まる。この方はさうした點について鋭い視線を向けてゐるのである。
  • 供される天夫羅が、揚げたてで出される爲に調理されたのか、造り置き用に調理されたのか(天夫羅粉の分量)
  • 麺を茹でるに際して、熱い湯の中で、手早く萬遍なく廻してゐるか
  • 湯切りは、しつかり行われてゐるか
  • 盛付け順序に於ゐて、天夫羅や生卵が最後になると味が落ちる
など、この方の視線は玄人竝である。そして、品川驛「常盤軒」の、つゆの香りを飛ばさないひと工夫について評價されてゐる。立喰ひ蕎麦の味は、その素材と共にかうした調理の基本の出來で決まるのだらう。
小生が驛蕎麦で賞味する際も、手際の良さに注目してゐる。驛の立喰ひは、調理人が目の前で盛付けて呉れるので、さういつた委細が目に入るのである。忙しい店なのに、一度にふたつ以上の仕事をきつちり抑へる樣な働きを見ると、實に氣分良く味はふ事が出來る。
「おばちやん、やるぢやないか」さう云ふ輕い畏敬を以って喰ふ蕎麦が不味い譯が無い。スピイドと手際が良く出來た店は、自ずと味も伴うものかも知れない。お便り有難う御座ゐました。



殿の經營企畫室の方からホームページ開設のお便りを頂戴したので紹介しやう。
未だ開始早々らしく小生は76番目の來訪者であつた。驛蕎麦店舗の「そば處」「こけし亭」「MEN SHOP」各々に關する情報はまだ無いが、お品書きの豐富な同社驛蕎麦のこと故、さう云ふものがあれば愛好家諸君の參考となり、亦一層便利になるだらう。
東北を代表する驛蕎麦ホームページの出現を喜ぶべきである。